ルンド大学(MASAI試験)
AI支援のマンモグラフィ検診試験
スウェーデンの女性10万人超を対象とした無作為化試験で、AI支援の検診はがんの発見が29%多く、読影の作業量が44%減った
課題
欧州の乳がん検診では、マンモグラフィ検査1件を放射線科医2人が読影するが、乳房専門の放射線科医は不足している。検診サービスには、読影の作業を増やさずに発見率を保つことが求められる。
取り組み
ルンド大学の研究者が率いるMASAI試験は、2021年春から、スウェーデンの4つの検診施設で、女性を標準的なダブルリーディングかAI支援の読影のいずれかに無作為に割り付けた。AIシステムのTransparaが各検査のリスクを評価し、高リスクの検査は放射線科医2人に、それ以外は1人に回し、AIの印を読影者に示した。結果は、The Lancet Oncology(2023年、中間安全性解析)、The Lancet Digital Health(2025年、発見率)、The Lancet(2026年、最終結果)に掲載された。
主な数値
示唆
AIが検査を放射線科医に割り振り、各検査に必要な読影者の数を決める一方、放射線科医は引き続き読影にあたった。偽陽性はほぼ横ばい(1.5%に対して1.4%)で、最終結果では、試験の主要な安全性指標である中間期がんが12%少なかった。
分類
- 規模
- 大企業
- 業務機能
- 生産・品質
- イノベーションの類型
- プロセス・イノベーション
- AI技術
- コンピュータビジョン
- 導入形態
- ベンダーのソリューション
- 根拠
- 独立した研究
出典
出典の要約
同大学は、MASAI試験に参加した10万6,000人近くの女性の結果がThe Lancet Digital Healthに掲載されたと報告している。AI支援の検診は、がんを29%多く発見し(338件対262件)、早期の浸潤がんは24%多かった。一方、放射線科医の作業量は44%減った。AI群では再検査に呼ばれた女性が7人多く、約1%の増加だった。
放射線医学の専門誌が、The Lancet Digital Healthの論文を要約し、AIツールの名称をTransparaとしている。AI群の女性53,043人からがん338件が見つかり、発見率は1,000人あたり6.4件で、対照群の5.0件を上回った。読影の作業量は44%減り、偽陽性は増えなかったと報告している。
腫瘍学のニュースサービスは、The LancetのMASAI最終結果を報じている。中間期がんは12%減り(女性1,000人あたり1.55件対1.76件)、悪性度の高いサブタイプのがんは27%減った。偽陽性率は1.5%と1.4%だった。2023年の中間解析での、作業量44%減にも触れている。
詳細は原典でご確認いただけます。